この単元のつまずきポイント
定理の式は覚えていても、問題文のどの情報を見て使い分ければよいかが分からず、余弦定理を代入して途中で行き詰まる生徒が多い単元です。
このテーマで実際に生成した教材
下の枠内が、まなびAIがこのテーマで実際に生成した教材です。読み解きにくい学習指導要領は、デジタル庁が推進する国産AI「源内」の一部である法令検索AI「Lawsy」の技術で検索・参照し、約30秒で出力されました。
はじめに
三角形の辺の長さや角の大きさを求めるときに、正弦定理と余弦定理という2つの重要な定理を使います。どちらの定理も非常に役立ちますが、「いつどちらを使えばいいのか」と迷うことがあるかもしれませんね。
この教材では、正弦定理と余弦定理のそれぞれの特徴を理解し、どのような状況でどちらの定理を使うべきか、その使い分けのポイントを具体例を交えて解説します。
1. 正弦定理(いつ使う?)
正弦定理は、三角形の「辺」とその「対角(向かい合う角)」の間に成り立つ関係を示す定理です。
公式:
三角形ABCにおいて、a, b, c をそれぞれの対辺の長さ、A, B, C をそれぞれの角の大きさ、R を三角形の外接円の半径とすると、以下の関係が成り立ちます。
$$ \frac{a}{\sin A} = \frac{b}{\sin B} = \frac{c}{\sin C} = 2R $$
正弦定理を使う状況:
正弦定理は、主に以下の2つのパターンで活用します。
- 「2つの角と1つの辺」がわかっている場合
* 残りの辺の長さを求めるとき。
* 例: 角A, 角B, 辺a がわかっているときに、辺b を求めたい場合。
- 「2つの辺と、そのうち1つの辺に対する角」がわかっている場合
* 残りの角の大きさを求めるとき。
* この場合、解が2つになる(鈍角と鋭角)可能性があることに注意が必要です(いわゆる「SSAのケース」)。
* 例: 辺a, 辺b, 角A がわかっているときに、角B を求めたい場合。
- 外接円の半径Rを求めたい、またはRがわかっている場合
* 辺と対角のペアが一つでもわかればRを求めることができます。
例題1: 正弦定理を使ってみよう
三角形ABCにおいて、A = $45^\circ$、B = $60^\circ$、a = 10 のとき、辺b の長さを求めなさい。
答え: $b = 5\sqrt{6}$
解説:
この問題では、「2つの角(AとB)と1つの辺(a)」がわかっています。辺a の対角はA、辺b の対角はB です。したがって、正弦定理の $\frac{a}{\sin A} = \frac{b}{\sin B}$ の部分を使えば辺b を求めることができます。
$ \frac{10}{\sin 45^\circ} = \frac{b}{\sin 60^\circ} $
$ \frac{10}{\frac{\sqrt{2}}{2}} = \frac{b}{\frac{\sqrt{3}}{2}} $
$ 10 \times \frac{2}{\sqrt{2}} = b \times \frac{2}{\sqrt{3}} $
$ \frac{20}{\sqrt{2}} = \frac{2b}{\sqrt{3}} $
$ 20\sqrt{3} = 2b\sqrt{2} $
$ b = \frac{20\sqrt{3}}{2\sqrt{2}} = \frac{10\sqrt{3}}{\sqrt{2}} = \frac{10\sqrt{6}}{2} = 5\sqrt{6} $
2. 余弦定理(いつ使う?)
余弦定理は、三角形の「3つの辺」と「1つの角」の間に成り立つ関係を示す定理です。三平方の定理の拡張と考えることもできます。
公式:
三角形ABCにおいて、a, b, c をそれぞれの対辺の長さ、A, B, C をそれぞれの角の大きさとする。
$$ a^2 = b^2 + c^2 - 2bc \cos A $$
$$ b^2 = c^2 + a^2 - 2ca \cos B $$
$$ c^2 = a^2 + b^2 - 2ab \cos C $$
また、角の大きさを求めたい場合は、上記の式を変形して以下のように使います。
$$ \cos A = \frac{b^2 + c^2 - a^2}{2bc} $$
$$ \cos B = \frac{c^2 + a^2 - b^2}{2ca} $$
$$ \cos C = \frac{a^2 + b^2 - c^2}{2ab} $$
余弦定理を使う状況:
余弦定理は、主に以下の2つのパターンで活用します。
- 「2つの辺とその間の角(挟む角)」がわかっている場合
* 残りの1辺の長さを求めるとき。
* 例: 辺b, 辺c, 角A (bとcの間の角) がわかっているときに、辺a を求めたい場合。
- 「3つの辺」がわかっている場合
* いずれかの角の大きさを求めるとき。
* 例: 辺a, 辺b, 辺c がわかっているときに、角A, 角B, または角C を求めたい場合。
例題2: 余弦定理を使ってみよう(辺の長さを求める)
三角形ABCにおいて、a = 5、b = 7、C = $60^\circ$ のとき、辺c の長さを求めなさい。
答え: $c = \sqrt{39}$
解説:
この問題では、「2つの辺(aとb)とその間の角(C)」がわかっています。このパターンは余弦定理の出番です。辺c を求める公式 $c^2 = a^2 + b^2 - 2ab \cos C$ を使います。
$ c^2 = 5^2 + 7^2 - 2 \times 5 \times 7 \times \cos 60^\circ $
$ c^2 = 25 + 49 - 70 \times \frac{1}{2} $
$ c^2 = 74 - 35 $
$ c^2 = 39 $
$ c = \sqrt{39} $ ($c > 0$ より)
例題3: 余弦定理を使ってみよう(角の大きさを求める)
三角形ABCにおいて、a = 3、b = 5、c = 7 のとき、角C の大きさを求めなさい。
答え: C = $120^\circ$
解説:
この問題では、「3つの辺(a, b, c)の長さ」がすべてわかっています。このパターンも余弦定理の出番です。角C を求める公式 $\cos C = \frac{a^2 + b^2 - c^2}{2ab}$ を使います。
$ \cos C = \frac{3^2 + 5^2 - 7^2}{2 \times 3 \times 5} $
$ \cos C = \frac{9 + 25 - 49}{30} $
$ \cos C = \frac{34 - 49}{30} $
$ \cos C = \frac{-15}{30} $
$ \cos C = -\frac{1}{2} $
$ \cos C = -\frac{1}{2} $ となる角Cは、$0^\circ < C < 180^\circ$ の範囲で C = $120^\circ$ です。
3. 正弦定理と余弦定理の使い分けのポイント
ここまでで見てきたように、正弦定理と余弦定理はそれぞれ得意な状況が異なります。どちらを使うべきか迷ったときは、以下のポイントを参考にしてください。
- 正弦定理を使うのはこんなとき!
* 「辺と対角のペア」がわかっている、または求めたい場合
* 例: 辺aと角A、または辺bと角Bのように、向かい合う辺と角のセットがわかっている(あるいはどちらか片方を求めたい)状況。
* わかっている情報に「2つの角」が含まれている場合
* 三角形の内角の和が $180^\circ$ であることを利用すれば、3つ目の角もわかります。つまり、すべての角がわかっている状態になります。
- 余弦定理を使うのはこんなとき!
* 「2つの辺とその間の角」がわかっている場合
* 残りの1辺の長さを求めるときに使います。
* 「3つの辺」の長さがすべてわかっている場合
* いずれかの角の大きさを求めるときに使います。
使い分けの思考プロセス
- 問題の図を見て、わかっている情報(辺の長さ、角の大きさ)を整理する。
- 「辺と対角のペア」がすでに2組以上わかっている、または1組と、もう1つの角がわかっていれば、正弦定理を検討する。
* (例: A, B, a がわかっている → b を求める)
- 「2つの辺とその間の角」がわかっている、または「3つの辺」すべてがわかっている場合は、余弦定理を検討する。
* (例: a, b, C がわかっている → c を求める)
* (例: a, b, c がわかっている → A, B, C のいずれかの角を求める)
多くの場合、問題で与えられた情報を見れば、どちらの定理を使うべきか判断できます。
まとめ
正弦定理と余弦定理は、三角形の未知の辺や角を求めるための強力なツールです。
- 正弦定理: 「辺と対角のペア」が揃っているときに有効。特に「2つの角」がわかっている場合に活躍します。
- 余弦定理: 「2つの辺と挟む角」または「3つの辺」がわかっているときに有効。三平方の定理の一般化と考えると理解しやすいでしょう。
これらの使い分けをマスターすることで、様々な三角形の計量問題をスムーズに解くことができるようになります。たくさん問題を解いて、定理の適用パターンを感覚でつかんでいきましょう。
編集・参照情報
- 編集・運営: かわさき楽AIサポート(株式会社スマイルファクトリー)
- 作成方法: 学習指導要領データを検索し、AI生成教材を編集して掲載
- 参照範囲: 第4節 数 学 > 第1 数学Ⅰ > 2 内 容 > (2) 図形と計量
- 公開日: 2026年8月18日
この教材の使い方
保護者の方は、お子さんが問題を解き始める前に「今わかっているのは辺と角のどれ?」と声をかけてみてください。この教材の「正弦定理を使う状況」に照らして、条件を整理してから式を選ばせると、当てずっぽうの計算が減り、定理の使い分けが着実に定着します。
塾講師の方は、生徒に条件(2角と1辺/2辺と挟角など)をAIに入力させ、判定手順を出力してから解かせる進め方が有効です。手順を「読む→自分の言葉で言い換える→解く」の3ステップに分けると、SSAの2解ケースなど見落としがちな注意点も自然に押さえられます。
生徒本人が復習する場合は、例題を解いたあとに「なぜこちらの定理を選んだのか」を一行メモに残してください。次に似た問題に出会ったとき、判断基準がすぐに引き出せるようになり、テスト本番で迷う時間を大きく減らせます。
よくある質問
正弦定理と余弦定理は、いつ学校で習うのでしょうか?
高校1年の数学Iの「図形と計量」で学習するのが一般的です。学校や教科書によって進度が異なる場合もありますので、詳しくは学校の先生にご確認ください。予習として本教材を活用いただけます。
子どもが「どちらの定理を使うか」で毎回迷ってしまいます。どう教えればよいですか?
「わかっている辺と角の組み合わせ」で判断するのがコツです。対辺と対角のペアがあれば正弦定理、そうでなければ余弦定理という流れを、本教材の手順に沿って一緒に確認してみてください。
家庭学習ではどのくらい問題演習をさせるとよいですか?
まずは各パターン2〜3問ずつ解いて、使い分けの感覚をつかむのが目安です。理解度はお子さまによって異なりますので、量はご家庭の判断で調整し、つまずいた箇所は学校の先生にご相談ください。