この単元のつまずきポイント
公式を3つとも覚えても、『どの公式を選ぶか』で時間を取られます。問題に出てくる量(v0,v,a,t,x)のうち何が分かって何を求めるかで瞬時に判断する習慣を。
このテーマで実際に生成した教材
下の枠内が、まなびAIがこのテーマで実際に生成した教材です。読み解きにくい学習指導要領は、デジタル庁が推進する国産AI「源内」の一部である法令検索AI「Lawsy」の技術で検索・参照し、約30秒で出力されました。
等加速度直線運動の3つの公式:使い分けのコツと例題
等加速度直線運動とは、加速度が一定のまま直線上を運動する物体の動きのことです。この運動を解析するために、以下の3つの公式が用いられます。
これらの公式を使いこなすには、「問題文で何が与えられていて、何を求めたいのか」を正確に把握することが重要です。
概念説明:3つの公式と含まれる物理量
等加速度直線運動では、以下の5つの物理量が登場します。
- 初速度 $v_0$ (m/s):運動を始める瞬間の速度
- 時刻 $t$ (s):運動開始からの時間
- 速度 $v$ (m/s):時刻 $t$ における速度
- 加速度 $a$ (m/s$^2$):単位時間あたりの速度の変化量(一定)
- 変位 $x$ (m):運動開始からの位置の変化(移動距離とは異なる場合がある)
これらの物理量のうち、3つが与えられ、1つを求める場合に、残りの1つが含まれない公式を選ぶのが使い分けのコツです。
- $v = v_0 + at$
* 含まれない物理量: 変位 $x$
* 使う場面: 変位が問題に関わらないときや、速度と時刻の関係を知りたいとき。
- $x = v_0 t + \frac{1}{2}at^2$
* 含まれない物理量: 速度 $v$(終速度)
* 使う場面: 速度が問題に関わらないときや、変位と時刻の関係を知りたいとき。
- $v^2 - v_0^2 = 2ax$
* 含まれない物理量: 時刻 $t$
* 使う場面: 時刻が問題に関わらないときや、速度と変位の関係を知りたいとき。
具体例:例題で使い分けをマスターしよう
例題1:$x$ が与えられていない、または求められていない場合
問題
静止していた物体が、一定の加速度 $2.0\text{ m/s}^2$ で直線運動を始めた。運動開始から $5.0\text{ s}$ 後の物体の速度は何 m/s か。
解答
与えられている物理量:
- 初速度 $v_0 = 0\text{ m/s}$ (静止していたため)
- 加速度 $a = 2.0\text{ m/s}^2$
- 時刻 $t = 5.0\text{ s}$
求めたい物理量:
- 速度 $v$
この問題では、変位 $x$ が与えられておらず、求められてもいません。したがって、変位 $x$ を含まない公式1 `$v = v_0 + at$` を使います。
公式に数値を代入すると、
$$v = 0 + (2.0 \text{ m/s}^2) \times (5.0 \text{ s})$$
$$v = 10 \text{ m/s}$$
解説
物体は静止状態から加速し始めたため、初速度は $0\text{ m/s}$ です。加速度が $2.0\text{ m/s}^2$ で一定であるため、1秒あたり $2.0\text{ m/s}$ ずつ速度が増加します。$5.0\text{ s}$ 後には $2.0 \times 5.0 = 10\text{ m/s}$ となります。この計算は、変位の情報を必要としないため、公式1が最適です。
例題2:$v$ が与えられていない、または求められていない場合
問題
初速度 $3.0\text{ m/s}$ で運動していた物体が、一定の加速度 $1.0\text{ m/s}^2$ で $4.0\text{ s}$ 間直線運動した。この間の物体の変位は何 m か。
解答
与えられている物理量:
- 初速度 $v_0 = 3.0\text{ m/s}$
- 加速度 $a = 1.0\text{ m/s}^2$
- 時刻 $t = 4.0\text{ s}$
求めたい物理量:
- 変位 $x$
この問題では、最終的な速度 $v$ が与えられておらず、求められてもいません。したがって、速度 $v$ を含まない公式2 `$x = v_0 t + \frac{1}{2}at^2$` を使います。
公式に数値を代入すると、
$$x = (3.0 \text{ m/s}) \times (4.0 \text{ s}) + \frac{1}{2} \times (1.0 \text{ m/s}^2) \times (4.0 \text{ s})^2$$
$$x = 12 + \frac{1}{2} \times 1.0 \times 16$$
$$x = 12 + 8$$
$$x = 20 \text{ m}$$
解説
この問題では、物体の最終的な速度がいくらになったかは問われていません。問われているのは $4.0\text{ s}$ 間の変位です。初速度と加速度、経過時間が分かっているため、公式2が適切です。もし公式1や3を使おうとすると、最終速度 $v$ が未知数となり、解くことができません。
例題3:$t$ が与えられていない、または求められていない場合
問題
初速度 $4.0\text{ m/s}$ で運動していた物体が、一定の加速度 $2.0\text{ m/s}^2$ で加速し、速度が $8.0\text{ m/s}$ になった。この間の物体の変位は何 m か。
解答
与えられている物理量:
- 初速度 $v_0 = 4.0\text{ m/s}$
- 速度 $v = 8.0\text{ m/s}$
- 加速度 $a = 2.0\text{ m/s}^2$
求めたい物理量:
- 変位 $x$
この問題では、運動にかかった時刻 $t$ が与えられておらず、求められてもいません。したがって、時刻 $t$ を含まない公式3 `$v^2 - v_0^2 = 2ax$` を使います。
公式に数値を代入すると、
$$(8.0 \text{ m/s})^2 - (4.0 \text{ m/s})^2 = 2 \times (2.0 \text{ m/s}^2) \times x$$
$$64 - 16 = 4.0x$$
$$48 = 4.0x$$
$$x = \frac{48}{4.0}$$
$$x = 12 \text{ m}$$
解説
この問題では、速度の変化と加速度、そして変位の関係が問われています。運動にかかった時間は直接問われていませんし、与えられてもいません。このような場合に公式3が非常に有効です。公式1や2を使おうとすると、時刻 $t$ が未知数となり、計算が複雑になったり、解けなかったりします。
ポイントまとめ:使い分けのコツ
等加速度直線運動の3つの公式の使い分けは、以下の手順で行うとスムーズです。
- 問題文から、与えられている物理量($v_0, t, v, a, x$)をすべて書き出す。
- 求めたい物理量を確認する。
- 与えられた物理量と求めたい物理量の中に「含まれていない物理量」は何かを確認する。
- その「含まれていない物理量」を含まない公式を選ぶ。
例えば、時刻 $t$ が問題文に登場せず、求めたい物理量でもない場合は、時刻 $t$ を含まない公式3 `$v^2 - v_0^2 = 2ax$` を使う、というように判断します。
また、運動の向きを正の向きとして統一することが非常に重要です。速度や加速度が負の値をとる場合もあるので、符号の扱いに注意しましょう。
これらのポイントを意識して練習を重ねることで、等加速度直線運動の問題を効率的に解けるようになります。
編集・参照情報
- 編集・運営: かわさき楽AIサポート(株式会社スマイルファクトリー)
- 作成方法: 学習指導要領データを検索し、AI生成教材を編集して掲載
- 参照範囲: 第1章 総 則 > 第5節 理 科 > 第2 物理基礎 > 2 内 容 > (1) 物体の運動とエネルギー > ア 運動の表し方 > (ウ) 直線運動の加速度
- 公開日: 2026年5月24日
この教材の使い方
保護者の方は、お子さまが等加速度直線運動の3公式を「丸暗記」で乗り切ろうとしていないか、まずこの教材で確認してみてください。問題文から「与えられた量」と「求めたい量」を取り出す練習こそが理解の土台ですので、解けた/解けないだけで判断せず、どの公式を選んだ理由を一言説明させると定着が進みます。
塾講師の方には、生徒が初速度・速度・加速度・時刻・変位の5つの物理量のうち「含まれない量」に注目できているかを見取る教材としてご活用いただけます。導入時に3公式を板書し、本教材の例題で「今回は時刻が登場しないからこの式」というように選定プロセスを言語化させると、応用問題への橋渡しがスムーズになります。
生徒本人が自習で使う場合は、まず3つの公式を眺めて「それぞれに含まれていない物理量」を自分の言葉で書き出してから例題に進んでください。AIが生成する解説は理解度に応じて再質問できますので、迷ったら「なぜこの公式を選ぶのか」を重ねて尋ねるのがおすすめです。
よくある質問
3つの公式を全部丸暗記させる必要はありますか?
丸暗記よりも「与えられた3つの量と求めたい量から、残り1つが含まれない式を選ぶ」という考え方を身につけることが大切です。お子さまが式の意味を説明できるかを、ご家庭で確認してみてください。
「変位」と「移動距離」は同じものとして教えてよいですか?
教材内でも触れている通り、変位は位置の変化を指し、移動距離とは異なる場合があります。厳密な扱いは学年や単元の進度で変わるため、詳しくは学校の先生にご確認ください。
家庭学習ではどの公式から練習させるのが良いですか?
まずは $v = v_0 + at$ のように物理量が少ない式から例題で慣れ、徐々に変位を含む式へ進めるのが取り組みやすい流れです。お子さまの理解度に応じてご家庭の判断で順序を調整してください。